【知りたい】早朝に猫が起こしに来る理由とは?!

ノウハウ

元・猫カフェオーナーによる猫のお世話チャンネルです。

このブログでは、猫を飼ってみたい方や飼い始めたばかりの方に向けて、
猫カフェが実際に行っているお世話の方法や使っているものをご紹介するブログです。

早朝に猫ちゃんから起こされた経験はありませんか?
「まだ寝たいなぁ」と思ってしまいますが、可愛い猫ちゃんに起こされるとつい布団から出てしまいますよね…。

実は、早朝の行動には猫ちゃんにとって重要な理由が隠されていることもあります。
今回は、猫ちゃんが早朝に飼い主を起こしてくる理由について紹介していきます♫

狩猟本能の名残

猫ちゃんが早朝に動き出すのは単なる気まぐれではなく、深く根付いた狩猟本能の名残りだと考えられています。
猫ちゃんは夜行性だと思われがちですが、正確には薄明薄暮性という生活リズムを持っています。
この薄明薄暮性は、明け方や夕暮れなど薄暗い時間帯に最も活発になる性質のことで猫の祖先が野生で暮らしていたころから受け継がれてきた本能です。
明け方や夕暮れなどの時間に活発になる理由は、獲物となる小動物たちがちょうど活動を始めるタイミングだからです。
静かで気配を察しやすく、視界も効きやすい、この明け方や夕暮れの時間は狩りに最適な時間帯だったのです。

この本能は、現代の室内飼いの猫ちゃんにも色濃く残っています。
飼い主を起こしに来るのは、この薄明薄暮性の影響が大きいと考えられます。

ちなみにこの薄明薄暮性は猫ちゃんだけでなく、犬・鹿・ウサギ・フェレット・モルモット・ハムスターなど多くの哺乳類にも見られます。
特に暑い地域では昼間の暑さを避け、涼しい時間に効率よく活動するためにも理にかなったリズムなのです。

習慣化

記憶力

猫ちゃんは非常に賢く、飼い主の生活パターンや行動をよく観察しています

例えば、飼い主が毎朝6時に起きて行動を始める生活を続けていると、猫ちゃんもその時間を覚えて自らの生活リズムを合わせるようになります。
特に猫ちゃんは体内時計が正確なため、「毎日同じ時間にご飯が出てくる」「飼い主が動き出す」といったパターンをすぐに記憶してしまうのです。

こうして飼い主が早起きすればするほど、猫ちゃんの起床時間もどんどん前倒しになることがあります

誤学習

猫ちゃんが早朝に飼い主を起こしに来る背景には、何かしらの要求があります。

もし、このような猫ちゃんの要求に対して飼い主が一度でも起きて反応してしまうと、起こせば何かしてもらえるんだと誤学習してしまいます。
「飼い主を起こしてご飯をもらえた!」「飼い主を起こして撫でてもらえた!」という経験をすると、その行動が記憶に残り続けるのです。

その結果、猫ちゃんにとって飼い主を起こすことが目的を達成する手段となり、毎朝同じ時間に飼い主を起こしに来るという行動がすっかり定着してしまうのです。

飼い主を起こす目的を達成する手段という構図が習慣として出来上がってしまう

こうした習慣がルーティンとなるとなかなか抜け出せなくなります。
行動を変えていくには、猫ちゃんの賢さを理解した上で何か要求をされたときにはきっぱりと無視をすることが大切です。
ときには手や足を噛んでくることもあるかもしれませんが、今後の関係性のためにも無視をすることも重要な選択です。

お腹が空いている

朝になると、お腹を空かせた猫ちゃんが飼い主を起こしに来る。
そんな経験はありませんか?
これは猫ちゃんにとってはごく自然な行動です。
夜ご飯から時間が経ち消化も進んでいる上に、朝方は猫ちゃんの活動が活発になる時間帯で、
目覚めると同時にお腹が空いたという感覚が強くなり、飼い主を起こしにやってくるのです。

特に、猫ちゃんは飼い主がご飯をくれるとしっかり理解しています。
そのため、真っ先にご飯係である飼い主の元へ向かうのです。
これを改善するには、ご飯の時間を明確に決め、その時間以外には与えないことが大切です。
「おねだりをすればいつでももらえる」と思わせてしまうと、どんどん要求がエスカレートし、早朝の催促が常態化してしまいます。

また、夜ご飯の時間を遅めにしたり、1回のご飯を2回に分けて寝る前に少量を与える方法もあります
これにより夜間の空腹感を軽減することができます。

さらに自動給餌器を利用するのも効果的です。
猫ちゃんが目を覚ます時間に合わせてセットしておけば、飼い主を起こさなくても自分でご飯を食べることができます。
空腹による早朝の起こし行動を防ぎつつ、飼い主の睡眠も守ることができる。
お互いwin-winな関係性を築けるというわけなのです。

トイレを綺麗にしてほしい

猫ちゃんは非常に綺麗好きな動物です。
そのため、汚れたトイレを使うことに強い抵抗を感じます
おしっこやうんちをしようと思っても、砂が汚れていたり匂いがこもっていたりすると、不快に感じて排泄を我慢してしまうこともあるかもしれません。

寝る前にトイレの確認を!

特に、夜間から朝方にかけてトイレを使いたくなったとき、トイレが汚れていると掃除してと言わんばかりに飼い主を起こしに来ることがあります。
猫ちゃんは飼い主がトイレを掃除してくれることをよく覚えており、「飼い主を起こせば綺麗にしてくれる」と信頼しているのです。

この行動を防ぐには、飼い主が寝る直前にトイレを確認し、汚れている場合は綺麗に掃除しておくのが基本です。
夜間や明け方に猫ちゃんがトイレを使っても快適に過ごせるようにしてあげましょう♫

トイレの数を見直す!

トイレを複数設置することも非常に効果的です。
猫トイレの理想的な数は、猫ちゃんの数プラス1個とされています。

猫ちゃんによってはおしっこ用とうんち用で使い分ける子もいるためです。
また、うんちが片付いていないトイレを嫌がる猫ちゃんは多く、トイレを覗いてうんちが残っているのを見てそのまま立ち去ってしまうこともあるかもしれません。

トイレを複数用意しておけば、片方が汚れていても他の汚れていないトイレを使うことができるため、不満を感じて飼い主を起こすリスクを減らすことができます。

トイレの設置場所、猫ちゃんの好みにも配慮しつつ、清潔な環境を保ちましょう。

猫ちゃんも安心して排泄でき、飼い主もゆっくり眠れる日が増えるはずです♪

遊びたい・甘えたい

本能や性質

朝方になると猫ちゃんのテンションが一気に高まるのを感じたことはありませんか?
これは最初にも説明をした薄明薄暮性によるものです。
明け方と夕暮れに活発になる性質で、猫ちゃんの本能です。

一人でおもちゃを追いかけて朝の大運動会を始める子もいれば、「大好きな飼い主と遊びたい」という気持ちから寝ている飼い主を起こしに来る子もいます。
このような行動は、子猫甘えんぼうな性格の猫ちゃんによく見られる行動で、大人になっていくにつれてだんだんと落ち着いていく場合もあります。

就寝前に遊んであげる

朝の運動会の対策としては、就寝前にしっかり遊んであげることがとても効果的です。15~20分程度の遊びでも十分満足してくれます。

猫じゃらしやボール、紐など猫ちゃんの狩猟本能をくすぐるおもちゃを使い、走らせたり飛び跳ねさせたりして体力を発散させましょう。
満足感が得られると、夜間や早朝の活動も落ち着きぐっすり眠ってくれることでしょう。

遊び相手を増やす

単頭飼いの場合は、もう一匹猫ちゃんをお迎えするという方法もあります。
遊び相手がいることで猫ちゃん同士で運動やじゃれ合いができ、飼い主に頼らずにストレスやエネルギーを消化することができます

ただし、仲が良すぎて早朝から本格的な運動会が始まり、逆に飼い主が目を覚ましてしまうことも(笑)
いずれににせよ、猫ちゃんの遊びたい気持ちをうまく満たしてあげる工夫がとても重要になります。

老猫

猫ちゃんは本来自分のペースで生きる動物ですが、人と長く暮らすうちに少しずつ飼い主の生活リズムに寄り添うようになります。
成猫のうちは夜も飼い主と同じように眠り、朝まで静かに過ごしてくれる子も多く見られます。

しかし、年齢を重ねて高齢猫になると次第に昼と夜の区別がつきにくくなることがあります
特に認知機能が低下してくると、夜間や早朝に突然大きな声で鳴いたり、落ち着きなく歩き回ったりといった行動が見られることがあります。

いわゆる猫の認知症の初期症状であり、今が夜なのか昼なのか、自分がどこにいるのかが分からず不安になってしまうのです。
このような行動が目立つようになったらまずは動物病院に相談してみることをおススメします。

病気のサイン

精神的な理由

これまでは朝に飼い主を起こしに来るようなことがなかった猫ちゃんが、突然早朝から鳴いたり、飼い主を起こしに来たりするようになった場合は少し注意が必要かもしれません。
単なる気まぐれや甘いではなく何らかの不安ストレスを感じている可能性があります。

例えば、引っ越しや模様替え、新しい家族の誕生など猫ちゃんにとって環境の変化は大きなストレスになります。
その不安を柔らげたくて最も信頼している飼い主の元へ寄ってくるのです。
特に、夜中や早朝は静かで暗く、不安を感じやすいため飼い主のぬくもりを求めて起こしに来ることがあります。

身体的な理由

普段と様子が違うなと感じたときは猫ちゃんからの何か伝えたいというメッセージかもしれません。
ホルモンバランスの異常によって夜や朝方の行動が活発になったり、食欲が異常に増したりするような病気の可能性も否定できません。

行動の変化に気づいたときは自己判断せずに、速やかにかかりつけの動物病院で相談することが大切です。
検査を受けることで、思わぬ病気の早期発見につながる場合もあります。

まとめ

いかがでしたでしょうか?
猫ちゃんが早朝に飼い主を起こす行動にはさまざまな背景があることがわかりました。
大事なのは、「どうして起こしに来たんだろう」と考えることです。

もし、うちの子はこんな起こし方をするよ!というエピソードがあれば、ぜひ動画のコメント欄などで教えてくださいね♪

最後までお読みいただきありがとうございました!

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