皆さんこんにちは!
10匹多頭飼いをしている元・猫カフェオーナーによる猫のお世話チャンネルです。
このブログでは、猫を飼ってみたい方や飼い始めたばかりの方に向けて、
猫カフェが実際に行っているお世話の方法や使っているものをご紹介するブログです。
猫を保護したことがありますか?もしくは保護してみようと考えたことはあるでしょうか?
猫を保護するということは大きな責任を伴う行動です。
私自身これまでに3匹の猫を保護してきました。
それぞれの猫には異なる個性と背景があり、その度に新しい発見や学びがありました。
今回の記事は、我が家の”キッド”との出会いから保護に至るまでの数ヶ月間の経験談をもとに解説していきます。
保護猫との絆を築く
今回ご紹介する保護猫は、白黒の美しい”キッド”です。
私たちが彼に初めて出会ったのは7月の暑い夏の日。
そして最終的に彼を家に迎え入れたのは10月。
このように私たちは少しずつ絆を深めてきました。
猫を保護するということは、彼らの命を預かり責任を持って向き合うことです。
時間や愛情をかけて信頼関係を築いていきます。
猫の警戒心を理解する
7月のある日、キッドはふとした瞬間に私の目の前に現れました。
白く耳や尻尾が薄い黒色の美しく珍しい毛並が印象的な猫。
彼が玄関先に現れるたびに、私は心の中で「この子はどこから来たのだろう…」と思いました。
その日から私は玄関にご飯を置くようになり、キッドが現れるのを待つのが日課になりました。
キッドは決して人懐っこいわけではありませんでしたが、少し距離を保ちながらご飯だけを食べに来るようなりました。
最初のうちはご飯だけを食べてすぐに立ち去っていましたが、少しずつ私に対しての警戒心が薄れたのか、ときどき座って私をじっと見つめるようになりました。
その瞬間私は、「もしかしたらこの子ともっと深い絆を気付けるかもしれない…!」と感じたのです。
猫を家に迎え入れる
野良猫キッドを保護する決断
夏が過ぎて10月になるころ、キッドはさらに私たちに慣れてきていました。
彼は玄関から少しずつ家の中に入ってくるようになり、徐々に私たちの存在に安心感を抱いているように見えました。
そこで、私はついに正式に保護しようという決断をしました。
いざ家に迎え入れると…
キッドを玄関の扉をゆっくり閉め彼を家に迎え入れました。
しかし、その瞬間キッドは驚いて家の奥の部屋まで猛スピードで駆け込み、家具の隙間に隠れてしまいました。
やはり、彼はまだ完全に警戒心を捨ててはいなかったのです。
この経験から学んだのは、どんなに猫が懐いているように見えても実際には非常に警戒していることが多いということです。
外で生活していた猫は、環境の変化に対して特に敏感です。
彼らにとって新しい場所や人はとても大きなストレスとなります。
猫の精神的ストレスに配慮
まずは彼らが安心できる環境を整えることが大切です。
まだ警戒心が強いキッドをバスタオルで覆い、無事にケージ内へと保護しました。
そして、キッドをケージ内に隔離して隠れる場所も準備しました。
しばらくそっとしておくことで彼が少しずつ落ち着くのを待ちました。
猫は暗くて狭い場所を好むため、安心して過ごせるようにそのスペースを用意してあげることが重要です。
キッドの場合、幸いなことに保護する前からご飯を食べさせていたおかげで、保護した後もモリモリとご飯を食べてくれていました。
動物病院で検査を受ける
健康チェックの必要性
保護猫の場合、まずは健康状態をしっかりと確認することが最優先です。
特に外で生活していた猫にはさまざまな病気や寄生虫のリスクがあるため、動物病院での検査は欠かせません。
先住猫がいる場合、健康が確認されるまでは他の猫に感染が拡がるリスクがあるため、保護猫を隔離しておく必要があります。
キャリーケースに入れて受診
キッドが少しずつ家に慣れ始めてきたころ、私は次に動物病院に連れて行くことを考えました。
しかし、ここでも問題が発生しました。
キャリーに入れようとするとキットは激しく抵抗し、全力で逃げようとしました。
外で暮らしていたキッドにとって、猫をキャリーに入れる行為は非常にストレスフルな状況です。
キットが安全にキャリーに入れるように、洗濯ネットにキッドを入れて、その上からタオルで包むことでなんとかキャリーに入れることができました。
動物病院で健康チェック
動物病院では健康チェックの他に、便検査、ノミやダニの駆除、ウイルス感染の検査を行いました。
キッドのような外猫の場合、特に便の中に回虫がいることが多く、彼も例外ではありませんでした。
回虫は超閉塞や腹痛を引き起こす原因になるため、便検査は非常に重要です。
また、先住猫がいる場合は猫エイズや猫白血病の検査も必須です。
これらのウイルスは非常に感染力が強く、他の猫に移るリスクが高いため健康が確認されるまでは隔離しておく必要があります。
迷い猫でないか確認する
キッドを保護する前に、彼が飼い猫である可能性も考えました。
外見だけでは判断できないことも多いですし、飼い主が必死に探していることも考えられます。
まずは保健所や警察署に迷い猫の届け出がないか確認しました。
最近ではSNSを通じて飼い猫を探している飼い主も多いので、SNSでのチェックも欠かせません。
さらに、動物病院でマイクロチップの有無を確認することも重要です。
もし、マイクロチップが挿入されていればすぐに飼い主の情報を確認することができます。
このような確認手続きは少し手間がかかりますが、万が一の場合に猫を本来の飼い主に返すことができます。
先住猫との接触
先住猫とは徐々に距離を縮めることが重要です。
我が家には先住猫がいたため、すぐに対面させることは避けました。
新しい猫が感染症を持っている可能性があるため、数日~数週間は隔離しておくことが必要です。
また、猫同士は縄張り意識が強い動物です。
いきなり直接会わせるのではなく、まずは匂いの交換から始めることが大切です。
猫同士が少しずつお互いに慣れていき、ストレスを最小限にして新しい環境に適応することができます。
キッドと先住猫が徐々にお互いの存在に慣れ、少しずつ距離を縮めていく過程は私にとっても感動的な瞬間でした。
最初はお互いに緊張感を持っていたようでしたが、時間をかけて少しずつ受け入れていく姿を見守ることができ、猫同士の絆の深まりを感じられた貴重な体験でした。
予防接種と去勢手術
キッドが家に慣れてきたころ、次に考えたのは予防接種と避妊去勢手術です。
特に予防接種は完全室内飼いであっても必要です。
靴の裏にウイルスが付着して家に持ち込まれることもありますし、予防接種をすることで致命的な病気から猫を守ることができます。
さらに、避妊や去勢手術も猫にとって大切なステップです。
手術をすることで病気の予防、発情期のストレス軽減やマーキング行動の抑制など多くのメリットがあります。
これらは、猫の健康と家庭の平和のために不可欠なステップです。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
皆さんも猫を保護する機会があれば、今回のキッドとの体験を参考にして愛情と忍耐を持って接してあげてください。
時間をかけて信頼関係を築くことで、保護猫も幸せに暮らすことができるでしょう。
最後までお読みいただきありがとうございました!